
考え方にひと工夫!簡単で効率的な正しいダイエットとは?
激しい運動やトレーニングの前に欠かせないストレッチ。スタイルのいい人が夜寝る前に行っている…というイメージもありますよね。でもストレッチは運動になるのか、ダイエットに影響するのか、疑問を抱いている人はいるはずです。
ストレッチは運動強度が低いものの、美容と健康をサポートしてくれます。ストレッチの効果を知って、ダイエットにも役立てましょう。
「ダイエットしたいけど運動習慣がない」という方にとって、いきなり本格的な運動を行うのはハードルが高いもの。ストレッチから始めれば、体を動かす気持ちよさを実感し、楽しく続けられるでしょう。しかし運動強度が低く消費カロリーが少ないことから、ストレッチだけではダイエット効果が得にくいといえます。
運動強度を表す指数には「メッツ」というものがあり、ストレッチの運動強度は2.5メッツ。普通の歩行が3メッツ、早歩きが4メッツ[1][2]。10分行った場合、女性(体重50~55kg)で14kcal、男性(体重60~65kg)で17kcalの消費です。ストレッチを日常動作に例えると「ゆっくり歩く」ぐらいの強度なのです。厚生労働省では、歩行程度の運動は毎日60分以上を推奨しています[3]。毎日の歩行に足りない分を、自宅でできるストレッチで補うとよいでしょう。
ダイエットに即効果があるとは言えないストレッチ。でも健康的で美しい体づくりのためには、ぜひ取り入れたい習慣です。
ストレッチには体温と筋温を上げる効果があります[1]。特に骨格筋や直腸など、体の奥の体温が上がるので、基礎代謝アップを狙えるでしょう[4]。筋温が高くなると、体の柔軟性が向上してケガの防止にもなります。継続的にトレーニングする上でも大切ですね。
猫背や反り腰などの姿勢を改善し、背筋が伸びた状態を維持しやすくなります。正しい姿勢を維持するときは腹筋や背筋を使うので、自然に鍛えている状態に。キュッと引き締まったお腹が期待できます。
ストレッチの最大の効果は「筋肉と関節を柔らかくする」ことです。可動域が広がって活動量が増え、運動のパフォーマンスが向上します。動作も大きくなるので、日常生活での消費カロリーアップも期待できます。
私たちの体では、体の機能を調整するために自律神経が働いています。副交感神経は、リラックスしているときに優位になる神経ですが、ストレッチを行うときも副交感神経が優位になります。特に深呼吸で息を吐いているときは、最大限のリラックス効果があります。ダイエットでイライラし、心を落ち着けたいときにおすすめです。
運動強度は低いけれど、さまざまなメリットがあるストレッチ。せっかくなら、少しでもダイエットを後押ししてくれるストレッチを行いたいですよね。そんな方に、太ももと背中のストレッチを紹介します。
太ももと背中は、体の中で大きな筋肉がついている部位です。大きな筋肉を動かすと、基礎代謝がアップしやすくなります。
太ももの前側にある4つの筋肉をほぐすストレッチです。
ストレッチ初心者の方であれば、倒れないよう椅子に座って行うことをおすすめします。片方の足を折りたたんで椅子に浅く座ります。折りたたんだ足はお尻に完全に敷いてしまわず、痛くないように少しずらして折りたたみましょう。太もも前方の筋肉が心地よく伸びるのを感じながら、体全体を使ってそらします。呼吸を止めずにゆっくりとおこないます。足裏に力を入れ過ぎると足がつる場合があるので、気をつけましょう。
僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋群と呼ばれる背中の筋肉をほぐします。床にやわらかいマットなどを敷いて行いましょう。
そのほかの記事では、腕や肩甲骨のストレッチも紹介しています。ぜひチェックしてくださいね。
『肩甲骨周りの筋肉をほぐす血行改善ストレッチ!』
ストレッチだけでダイエットはできませんが、効果を詳しく知れば「ダイエットにいい」と言われる理由がわかりますよね。食事制限と運動に加えてストレッチをうまく活用して、ダイエット成功を目指しましょう。
[1]宮地元彦. “ストレッチングの効果” 厚生労働省e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-006.html(参照2019-06-20)
[2]厚生労働省. “メッツ / METs(めっつ)” 厚生労働省e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-004.html(参照2019-06-27)
[3]宮地元彦. “健康づくりのための身体活動基準2013” 厚生労働省e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-01-001.html(参照2019-06-20)
[4]永松俊哉ほか. 低強度・短時間のストレッチ運動が深部体温,ストレス反応,および気分に及ぼす影響, 体力研究 2012; 110: 1-7