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冷え症
2020.01.17

手の冷え性改善プログラム

まわりの人が寒く感じないときも寒く感じたり、手足や腰に常に冷えを感じたりする冷え性。手は冷えやすい部位のひとつです。ときに痛みを感じたり、感覚がなくなったりするほど冷えてしまうこともあります。

手が冷える原因と、冷えを改善するセルフケアをご紹介します。

手の冷え性はなぜ起こる?

手の冷えの主な原因は、末梢の血流悪化です。血流悪化を招く主な要因には、自律神経の乱れ、運動量や筋肉量の不足、衣服による締めつけなどがあげられます。

自律神経の乱れ

自律神経のバランスが乱れると血管が収縮し、末梢の毛細血管まで十分な血液が届かなくなります。すると熱が行きわたらず、指先など身体の末梢が冷えやすくなります。

自律神経は、血管の拡張・収縮、内臓の動きなど身体のさまざまな働きを無意識のうちに調節する神経です。交感神経と副交感神経が周囲の状況に合わせて交互に活性化し、身体を調節しています。

ストレスなどに反応して活性化する交感神経は、血管の収縮を促す作用を持つ神経。血管が収縮すると皮膚の表面近くを流れる血液が少なくなり、体内で作られた熱が行き渡らずに冷えやすくなるのです[1]。そのため、過度なストレスや女性ホルモンの乱れの影響によって、交感神経が優位な状態が続くと冷え性につながります。なお、ストレスは精神的なものに限りません。気温差や湿度など、身体の負担となるものも含まれます。

運動不足・筋力不足

運動によって伸び縮みする筋肉には、熱を生み出し、血液循環を助けるポンプの役割があります。しかし移動手段の発達により、以前より歩く機会が減って、運動不足の人が増えている現代。運動不足だと筋肉が動く時間が減るうえに、筋肉量も少なくなって血行が悪化。熱を生み出す力も弱まり、全体的に冷えを感じやすくなるのです。

筋肉量の少ない女性に多いと言われてきた冷え性ですが、近年は同様の理由で、男性にも冷えを感じる人が増加しています[2]。

衣服などによる物理的な血行悪化

サイズの合わないブラなど、きつい衣服による締めつけや寒い場所での薄着は血行を滞らせ、冷えにつながります。手の冷え性を改善するには、これらの要因にアプローチする方法がよいと考えられます。日常生活の中でできる簡単な改善方法をご紹介しましょう。

手の冷え性の改善方法

手の冷えを改善するには、全身の血の巡りをよくするアプローチがおすすめです。

運動習慣をつける

定期的に運動し、筋肉を動かして血液循環をよくしましょう。続けることで筋肉量も増えるので、熱の産生量がアップし、より温まりやすい身体を目指すことができます。さらに、運動にはネガティブな気分を発散させたり、心身をリラックスさせ、質の良い睡眠を導く効果があります。特に、軽く汗ばむくらいの強度で一定時間続ける有酸素運動は効果が高いと考えられています[3]。

たとえばウォーキングはもっとも身近な有酸素運動。足の静脈の血液循環を助けるふくらはぎの筋肉を動かし、全身の血行をよくするのに効果的です。1回のウォーキングでも一時的な冷えの改善を期待できますが、日常的な習慣にすると筋力がアップし、冷えの根本からの解消につながります。

運動時間を確保するのが難しい場合は、エスカレーターやエレベーターのかわりに階段を使ったり、普段の歩き方を大股にしたりして運動量を増やしましょう。

体が温まる食べ物を積極的にとる

東洋医学には「食養生」と呼ばれる考え方があります。これは、食べ物には身体を温めるものと冷やすものがあるというもの。身体を温める食べ物の代表は生姜です。特に乾燥生姜は身体を温めてくれます。また、山椒やみょうが、ネギなどの香味野菜にも身体を温めるものが多く見られます。

また、筋肉を作るタンパク質やビタミン、ミネラルもバランスよくとりましょう。肉や魚、緑黄色野菜、豆類、海藻類などさまざまな食材をとり入れて、栄養バランスの整った食事を心がけることが大切です。

お風呂に入って温める

シャワーを浴びるよりお風呂につかるほうが温まる、というのはよく言われることかもしれません。しかし、お湯の温度によって、効果が異なることをご存じですか。41~42℃のお湯につかった場合は、交感神経が優位になり、体は活性化します。一時的に身体が温まったように感じても、血管収縮が促されることで返って冷えが悪化することも。一方、38~40℃のぬるめのお湯にゆっくりつかると、心身を緊張させる交感神経の働きが抑えられて副交感神経が優位となって血行がよくなるだけでなく、精神的にもリラックスします[4]。

また、ある試験では、ひざから下を40℃のお湯に20分つける足浴でも、手のひらや甲の温度が3℃上がるという結果になりました。足を温めることによって、全身の血液循環が改善したと考えられます[5]。忙しいとお風呂につかる時間を作れないときもありますよね。そのようなときには、夜寝る前の足浴など、少しでも全身を温める工夫をしてみましょう。

手の冷えが気になると、手だけをあたためればよいと思うかもしれません。しかし全身を温め、血のめぐりをよくすることが根本的な解決につながります。さらに全身の血流がよくなれば、むくみや肩こりなど、血流悪化が原因となって起こる不調も改善します。全身の血のめぐりを意識して、ほんのり暖かい手と快適な体を目指しましょう。

参考文献

[1]尾形優. 冷え症の生理学的メカニズムについて, 日看技会誌 2017; 15(3): 227-234
[2]養命酒酒造. “女性だけでなく男性や子ども、夏の冷えも増えている” 養命酒酒造webサイト. https://www.yomeishu.co.jp/sp/health/mibyou_prevention/hie_sign/p2.html(参照2019-11-29)
[3]厚生労働省. “体を動かす” こころもメンテしよう. https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_01.html(参照2019-09-11)
[4]風呂文化研究会. “湯温は38~40℃の「ぬるめ」がオススメ” 日々の入浴で健康に 浴育のすすめvol.5. https://www.toshiken.com/bath/series/pdf/vol5/yokuiku05_all.pdf(参照2019-09-10)
[5]テルモ体温研究所. “その他の生活習慣と冷え性” テルモ体温研究所. https://www.terumo-taion.jp/health/hiesyo/05.html(参照2019-09-11)

(株式会社リッチメディアの監修専門家による記事内容の監修を行いました。2020.01.17)

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