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腰痛の予防や再発防止の対策として、運動療法をとり入れるのがおすすめです。今回は腰痛を防ぐエクササイズのやり方についてご紹介します。
腰痛は多くの日本人に見られる症状です。しかし、その原因は神経の障害や内臓の病気、姿勢の悪さ、ストレス…など多岐にわたります。
なかでも、「安静にしていても痛む」「寝ているときも痛む」「痛みがどんどん悪化する」といった場合は、重大な病気が潜んでいる可能性があります。無理にエクササイズを行おうとせず、早めに整形外科を受診してください。
また、腰に不安があり、エクササイズやストレッチができる状態かどうか知るには、『こんな症状の腰痛って大丈夫?セルフチェックと対処法』を確認してください。
なお、腰痛の原因については『腰の痛みはどうして起こる?何が原因になる?』で詳しく解説しています。
腰痛の改善で大切なのは「姿勢を支える筋力をつけること」と「身体の柔軟性を保つこと」です。ここではおなかや背中の筋力強化に役立つ、簡単なエクササイズをご紹介します。
腰に不安がある場合は、まずこちらから。寝転んだ姿勢のまま、おなかの深い筋肉にアプローチすることができるエクササイズです。
おなかの筋肉が硬くなるまで息を吐くのがポイント。1~3を5回、2セット行うのが目安です。
ドローインに慣れてきたら、一般的な腹筋運動よりも腰に負担をかけないこちらを行ってみましょう。
頭をしっかり持ち上げようと、無理をする必要はありません。首を曲げず、腰は固定したまま、胸を丸めるように持ち上げましょう。腹筋に力が入っているのを意識できればOKです。
おしりや背中の筋肉を強化するエクササイズです。
より筋肉に負荷をかけたい人は、2のときに、上げている脚と反対側の手も床と平行になるように伸ばしてください。
腹筋に負荷をかけながら、背中や腰の筋肉も鍛えることができるエクササイズです。
身体を「プランク=板」のように、まっすぐにキープすることで効果が出ます。腰が沈み込んだり高くならないよう、おなかに力を入れることがポイント。左右それぞれ10回を2セットが目安ですが、かなり負荷がかかるエクササイズなので、最初は少ない回数でも大丈夫です。
エクササイズは無理のない範囲で行うことが大切です。最初から完璧にこなそうとせず、様子を見ながら回数を増やしたり、より負荷がかかる角度にしたり、体調に合わせて調整しましょう。効果を実感するまでに数か月かかることもありますが、毎日気長に続けることが大切です。
エクササイズ中に痛みが出たときは、すみやかに中止して安静にしてください。痛みの範囲が腰だけでなく足やおしりまで広がるような場合は、何か病気が潜んでいる可能性も。その場合は、整形外科を受診しましょう。
かつては腰痛というと「とりあえず安静にする」ことが一番といわれてきました。しかし近年では、安静にしすぎるとその後の経過がよくないことがわかってきており、仕事や生活で日常的に行っている活動を、できるだけ維持することが望ましいとされています[1]。
腰痛の原因としては、腰椎(腰の背骨)や椎間板、背骨を支える筋肉に負荷がかかることで小さな傷がつき、腰に痛みや重さを感じる、ということが多いようです。日頃から猫背や前傾などの姿勢を続けていると、腰を支える脊椎や椎間板、筋肉に負担をかけてしまい、椎間板の中央にある髄核がずれてしまうことも原因と考えられます[2]。
一方、近年では心理・社会的影響もあると考えられています。痛みが慢性化してくると脳が無意識のうちに「腰が痛い記憶」の回路をつくってしまいます。そうなると本来痛みを抑制する役割を持つ脳内物質の分泌が減ってしまい[2]、さらにはストレスや経済状況、家庭環境、幼少期の記憶などさまざまなことが痛みとなって現れるケースもあります。
筋トレを中心としたエクササイズには、正しい姿勢を保つのに使われる筋肉を鍛えることで脊椎や関節を安定させ腰痛の再発を防いだり、髄核の軽いズレを治す効果がある[2]とともに、気持ちの面でのリフレッシュ効果も期待できます。
腰痛対策には筋トレのほか、「身体の柔軟性を保つ」ストレッチ運動や、ウォーキングなどの全身有酸素運動を合わせて取り入れると効果的です。予防や改善に役立ててくださいね。
[1] 日本整形外科学会/日本腰痛学会編. “第4章 治療” 腰痛診療ガイドライン2012. 日本整形外科学会・日本腰痛学会監修, 南江堂 2012 p38
[2] 東京大学 東大病院. “非特異的腰痛とは” 運動疼痛メディカルリサーチ&マネジメント講座 https://lbp4u.com/youtu/(参照2019-08-27)