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むくみ
2019.09.24

妊娠中にむくみがひどくなったときの対処法

妊娠中、特に妊娠後期につきものなのが足のむくみ。疲労感や痛み、重たい感じのつらさから、気づくとふくらはぎをもんでいる人もいるでしょう。なぜ妊娠中にはむくみやすくなるのでしょうか。妊娠中にできるむくみ対策とあわせて解説します。

妊娠中のむくみの原因

妊娠中に限らず、むくみは体内の余分な水分が、血管やリンパ管の外に染み出て細胞の間にたまっている状態。妊娠中のむくみは、体内の余分な水分を回収する血流やリンパの流れが、大きくなったおなかで圧迫されて滞ることが原因の1つです。しかしそれだけではなく、妊娠中特有のホルモンバランスの変化もむくみやすさに関係しています。

ホルモンによってむくみやすい身体に

妊娠中は全身の血液の量が妊娠前と比べ、平均で40~45%増加します[1]。血液の中には、水分のほかに赤血球や血小板などが含まれていますが、妊娠中に特に増えるのは水分。そのため、体内の水分も増えてむくみやすくなります。

また、女性ホルモンもむくみに関連します。女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンがあります。妊娠中には、エストロゲンとアルデステロンというホルモンの分泌が増えることで塩分や水分を体にためこみやすくなり[2]、むくみの原因の一つになります。

足はむくみやすい部位のひとつ

足はもともとむくみやすい部位のひとつでもあります。動脈血は心臓のポンプ作用で全身をめぐりますが、静脈血やリンパ液は筋肉の動きがポンプの役割を果たして心臓に戻ります。足は心臓よりも下にあり、心臓までの距離も遠いため筋肉のポンプ作用があっても血液が戻りにくい部位なのです。

妊娠中は運動量が減るため、ふくらはぎの筋肉の動きが少なくなりポンプ作用も弱くなりがち。もともとむくみやすい足が、さらにむくみやすくなるのです。
また、静脈瘤もむくみの原因になると考えられています[3]。

このように、妊娠中はさまざまな要因が重なってむくみやすい時期です。また、妊娠中は運動が制限されたり、状況によってはマッサージなども控えたほうがよいときがあります。そのような中でも、むくみ対策に日常生活でできることがあります。

むくみ対策に日常生活でできること

妊娠中でも、むくみにくくするために日常生活でできることがあります。塩分を控えめにしたり、足を高くして休むことです。ただし、むくみとともに痛みがある場合や、片脚だけむくんでいる場合は、かかりつけの産婦人科で相談してください。一方、むくみが心配だからといって水分補給を控えることはやめましょう。のどが渇かない程度にとることが大切です。

塩分を控えめにする

塩分が多いと血中の塩分濃度が上がり、それを薄めるために水分をためこもうとします。妊娠中に限らず、むくみ予防や健康維持のために、食事の塩分は控えめにすることが大切です。

塩分を控えめにするコツの一例をご紹介しましょう。

  • みそ汁やスープをいつも1日2回以上飲む人は1日1回に減らす
  • ちくわやかまぼこといった練り物、ハムやウインナーなどの加工食品を減らす
  • 塩気の強いお菓子(ポテトチップス、せんべいなど)を控えめにする
  • 味付けは塩を少なめにし、酢や香辛料を活用してメリハリをつける

薄味でも調理の工夫で満足感を上げられます。無理のない範囲で塩を使いすぎない食事を意識しましょう。

足を上げて休む、軽い運動

足を水平より高くすると、血流がよくなってむくみが解消しやすくなります。横になるときにバスタオルなどを畳んだものの上に足を乗せたりして、足を少し高くするとむくみがラクになるでしょう。抱き枕を使うのも楽になります。また、運動不足はむくみの原因になりますので、体に無理のない範囲で軽いストレッチやウォーキングをするのもよいでしょう。

弾性ストッキングを履く

足のむくみがつらいときは、医師に相談して了承を得られれば、ひざ下までの弾性ストッキングを着用するのもおすすめです。ただし、弾性ストッキングを着用していてしびれや痛みを感じたり、体調が悪くなるようならすぐに中止して医師に相談しましょう。

体に無理のない範囲でマッサージを

むくみケアとしてよく見られるマッサージですが、こちらも医師に相談したうえで身体に無理のない範囲であればとり入れてみましょう。マッサージ方法を以下にご紹介します。

  1. 仰向けになってひざを立てる
  2. クリームやオイルをつけ、ふくらはぎを下から上へとマッサージする
  3. ひざ上から足のつけ根にかけてやさしくさする
  4. すね全体を足首からひざに向けてさすりあげる
  5. 足の甲を指先から足首に向けてやさしくさする

妊娠後期はおなかが大きくなって思うようにマッサージできないことも多いものですが、コミュニケーションとして、家族にやってもらうのもいいですね。

妊娠中はむくみやすく、なかなか積極的なケアもしにくい時期です。無理のない範囲でむくみ対策をして、出産までできるだけスッキリとした毎日を過ごしましょう。

参考文献

[1] 道方香織ほか. 1.妊娠の生理, 日産婦誌 2007; 59(12): 691-696
[2] 堤治ほか. “妊婦と胎児のアセスメント”母性看護学各論 森恵美ほか編. 医学書院 2017; 119
[3] 国立循環器病研究センター. “[97]脚の静脈の血行障害-静脈瘤”循環器病情報サービス. http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/blood/pamph97.html

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